連合後援会だより (夏 号)  【オンライン版】  

 

   幼稚園の公開保育レポート
 9月17日、東幼稚園の好意で編集委員として公開保育に参加することになりました。
 東幼稚園では、保護者の方や地域の方にも開かれた幼稚園であるばかりでなく、より質の高い保育実践をめざして、幼児教育の専門家を対象に、3年に1回を目安にして公開保育を行っているそうです。今回は、主催が「私立幼稚園連合会」から「東京都教育委員会」と「東京都生活文化局私学部」となり、私立幼稚園教諭だけでなく、国・公立幼稚園の教諭や都の保育所の保育士の方々までもが東幼稚園の教育実践を参観に来られ、この先生方に混じって参加し、いつもの保育参観とはちょっと違う趣の中、勉強になり、良い刺激をたくさんもらう事が出来ました。
 保護者としてまず感じたことは、幼稚園の先生方は日々の保育とは別に、これだけきちんといろいろな研修に参加されて自己啓発をしており、こうした日々の研鑽が、私達保護者が本当に安心して子供を預けられることに通じているのだという思いでした。
 午前中は第一・第二と保育の様子を見学して回りました。今回の公開保育に参加されている先生方(100名ほど)は、やはり、東学園の混合教育にとても興味があるようで、治療クラスの前には凄い人の山が出来、皆さん、一生懸命メモをとったり、案内の先生方に質問したりしていました。
 私も客観的に幼稚園の中を見て回ることが出来、改めて驚くこともありました。
 それは、いつもは園舎の中にいない大勢の大人が見学にきていても、多少の緊張でいつもの元気の良さがほんの少し減っているだけで、ほとんどの子供達が笑顔で挨拶をしていたということです!
 午後は全体会・分科会・講演と言うプログラムになっていました。第二幼稚園のホールで主催者の挨拶の後、野田学園長先生のお話があり、続いて平先生による「自閉症児の生活療法と健常児との混合教育について」と言う、講演がありました。
「自閉症とは」から始まり「周囲の子供に如何に伝えるか」までを時間の許す限りお話していただけました。
 大変勉強になるお話でしたので、メモをとっていると周囲の先生方も一心不乱にメモをとり隣の人と小声で、内容についての討論をしながら平先生の講演を聴いている姿が見えました。
 最後に、東京大学大学院助教授 秋田喜代美先生から「幼児の活動を豊かにしていく、一人一人に応じた教師のかかわり」と言うテーマの講演があり、私たちが子供とかかわっていく上でも参考になる事を沢山聞くことができました。
 「ゆっくりでも良い…ではなく、ゆっくりだから良いという見方」「ゆっくりでも」の裏には「早い方がより良いのだよ」と言う言葉が隠れている。
 「本当のケアは、手をからにして受け止めること」(子供だけでなく大人に対しても)と言うのが私の中に、響いてきました。日頃、何かと時間がなく、ついつい心に余裕を無くしてしまっている私をニュートラルに戻してくれたお話でした。
 また、「集団の中で個を生かす」という話の中で出てきた、“目立つ子供ばかりでなく、自己発揮しきれていない子供ほど余地・間を作ってあげられるゆとりの心”、“一つの物でも個々のかかわりで感じ方が違うということを考えてあげられるゆとりの心”というお話を聴き、東学園がずっとずっとこのような子供達とのかかわりを続けていって欲しいと心から願いました。
 今回参加させていただけたことを心から感謝申し上げます。


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